3月半ばになると、田畑の畦のあちらこちらでつくしが群生しているのが見られます。
幼い頃には母に連れられて、少し大きくなると友達同士で、山の入り口近くまでよく、つくし取りに行ったことが思い出されます。
一つ一つ、つくしの袴をとる作業で、いつの間にか指先が真っ黒になっていて、石鹸で手を洗ってもなかなか取れませんでした。
そんな苦労をしたつくしを母がフライパンで炒めてくれましたが、独特の苦みがあって結局私はほとんど食べなかったように思います。
それでも毎年、つくしを摘むのが楽しみでした。
大人になって子供たちにこの楽しい体験をさせてやりたいと、おやつの入った小さいカバンと水筒を持って、一緒に近くの畦に出かけました。
結果、私の予想に反して子供たちはなんの驚きも発見もない、ただの散歩になり、早々に終わってしまいました。
その頃、流行っていたのはたまごっちで、またディズニーのビデオやら、刺激的なものが子供たちの周りにはいっぱいあり、春を身体で感じる感動は3番手、4番手なのかと残念に思いました。
成人した子供たちは、もっと街に住みたがっていますが、私は今でもつくしをみると、ウキウキしてくるのです。
皆さんは何で春を感じますか。